このサイトでは、鴻上尚史(こうかみしょうじ)の紹介を中心に、 彼の今までの生きてきたプロセスや主催した劇団、「第三舞台」について、そして彼の著書について述べています。
鴻上尚史について関心を持っていただければ幸いです。
06 おススメ本
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「トランス」(白水社)
この本には「暇がない」という感想をまず持ちました。
小説などには説明的部分が必ず含まれているため、波のない文章は読み飛ばしたくなる箇所がよくあるものですが、「トランス」はストーリー展開が見事で、説明的部分であっても台詞に含まれる印象深い言葉、感情の波など目を離せないのが魅力です。
トランスの特徴としては、ストーリーテラーの存在意義がかなり大きいというところがあります。只の進行係ではなく、ストーリーテラー自身が移り変わり、その移り変わりがこの物語の主題に関わってくるというところです。
(物語の説明)
精神科医である紅谷礼子、オカマバーで働く後藤参三、ライターをしている立原雅人の3人は、高校時代の仲間でした。その3人が、ひょんなことから久しぶりの再会を果たし、物語は始まります。
幼少時代からの心の傷、恋人からの理不尽な裏切り、抑制の効かない精神不安、3人はどん底の状態で再会し、お互いの傷を直視し、舐めあい、ギリギリのところで日々を乗り越えてゆきます。
そんな彼ら人生は、良くも悪くも再会によって変化を遂げてゆきます。
どのように変貌を遂げてゆくのかが鴻上尚司特有の世界観とリズミカルな台詞によって綴られてゆく軌跡のお話です。
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